イチゴの基本情報

イチゴはバラ科に属する多年草の一種であり、正式にはオランダイチゴ属に含まれる果物です。果物と聞くとリンゴやブドウのように果肉を食べるイメージが強いかもしれませんが、実は皆さんが普段から食べているイチゴの赤く可愛らしい実は果実ではないのをご存知でしょうか?この部分は花托の発達した花の一部で、本当の果実はその周りにある胡麻の様なつぶつぶになります。

12月~2月が旬とされており、市場にもこのタイミングに最も流通するイチゴですが、品種によっては夏の暑い時期に収穫されるものもあります。現在はビニールハウスなどの技術の進歩と農家さんの努力によって、1年の内の多くの時期で口にすることができるようになっています。

イチゴの栄養と健康効果

イチゴには「ビタミンC」が非常に多く含まれています。100gの果物で比較した時のビタミンCの含有量は、レモン100㎎、キウイ69㎎に対してイチゴは62㎎と非常に含有量が多いのが分かります。それこそレモンやキウイと比較してしまうと少なく感じるかもしれませんが、グレープフルーツ36㎎、みかん32㎎、と比較すれば、約2倍ものビタミンCを持つイチゴはトップクラスと言っても過言ではないでしょう。上記で紹介した果物はイチゴ以外皮をむかなければ食べられませんが、水洗いでそのまま食べられるイチゴは、手軽さという意味でもとても優れていると言えます。

ビタミンCには、体内でのコラーゲン合成、皮膚や粘膜などを正常に保つとともに、強い抗酸化作用があり、アレルギー反応、風邪、壊血病などを予防してくれる働きがあります。今の寒い時期には冷えた身体を温めるためにビタミンB₁やビタミンCが多く消費されやすいため、積極的に摂取するのが望ましいでしょう。

また、イチゴには「アントシアニン」という成分も含まれています。イチゴに含まれる赤い色素成分でもあるアントシアニンはポリフェノールの一種であり、眼精疲労の回復や視力の回復にも効果があるとされており、活性酸素を減らして心臓病などのリスクを抑える効果が期待できます。

さらに、イチゴには健康面だけでなく、美容面でも嬉しいメリットがあります。イチゴに含まれる「ペクチン」という成分には整腸作用があり、悪玉菌を減らして善玉菌を増加させるなどしてお腹の中を綺麗にしてくれます。通常、お肌のトラブルは腸内環境の悪化が原因とされていますが、腸内環境が整うことで身体の中からアンチエイジングに取り組むことが可能です。

美容のメリットはそれだけでなく、「エグラ酸」と呼ばれる成分が体内のコラーゲンの減少を緩やかにすることでシワの予防にも働きます。

おわりに

いかがでしたでしょうか?普段何気なく食べている可愛らしいイチゴですが、意外と知らない嬉しい情報が沢山ありましたね。今が旬でもあるので、この機会に是非ともお食べ頂ければと思います。