欧米諸国に比べるとまだまだ果物の消費量が少ない日本ですが、皆さんは普段からどれくらい果物を口にしておられますか?厚生労働省・農林水産省が作成した「食事バランスガイド」では、1日に野菜を350g、果物を200g摂取することが目標とされています。

しかし、多くの方々がこの目標値を大きく下回る量し食べられていないというのが現状です。近年の日本人の果物離れの背景には、手軽に食べられる嗜好品(いわゆるお菓子など)の存在が大きいとされていますが、皆さんは心当たりがあるのではないでしょうか。日本人を対象とした大規模調査でも野菜と果物はがんの発症リスクを低下させることが明らかとなっており、国立がん研究センターなどが実施している約20万人の日本人を対象とした調査では、野菜と果物を多く食べている人では、胃がんや肺がん、乳がんなどの発症リスクが低下することが分かっっています。

本日は、そんな健康にもダイエットにもオススメな果物の優れた栄養価について、今回は2種類ご紹介させていただきます!

医者要らず!万病にも効くリンゴ!

1日1個のリンゴは医者を遠ざける」とまで言わしめるリンゴですが、その栄養価はお医者さんも認めるレベルです。

以下にリンゴ100gあたりに含まれる代表的な栄養素を以下にまとめました。

  • カリウム
    摂取することで体内のナトリウム(塩分)を排出する働きがある「カリウム」ですが、その効果は血圧抑制など様々です。リンゴの名産地としても有名な青森県の県民はリンゴをよく食べることから高血圧の方が少ないことでも有名です。コンビニやスーパーなどで簡単に手に入る加工食品やファーストフードなどには塩分が多く含まれており、我々の食事は無意識のうちに塩分過多な食事になってしまっています。
  • ビタミンC
    ビタミンC」は酸化しやすいビタミンでもあるため、調理や保管などに苦労する栄養素でありますが、リンゴに含まれるビタミンCは安定性の高い「酸化型」であるため、加熱や調理でビタミンCが壊れにくくなっています。
  • 食物繊維
    リンゴの皮に多く含まれる「食物繊維」は、腸の働きを活発にすることで消化吸収を促進し、繊維成分のひとつである「ペクチン」には成長作用を助ける役割があります。また、血中のコレステロールを便と一緒に排出することで動脈硬化などの疾患を予防することが出来ます。
  • リンゴポリフェノール
    1つの果物にポリフェノールが3種類以上含まれているものは珍しいと言われる中で、なんとリンゴには100種類以上のポリフェノールが含まれています。抗酸化作用が非常に強く、免疫力を高めてくれる「エピカテキン」、アレルギー予防や美白効果に期待が持てる「プロシアニジン」、高血圧の予防や視力関係の改善に期待が持てる「アントシアニン」など、この他にも多くのポリフェノールが含まれているのです。

目に良いだけじゃないブルーベリー!

ブルーベリーと言えば「なんとなく目に良い」というイメージが強いかもしれませんが、あの小さな果実には毎日食べたくなるような嬉しい栄養素が沢山詰まっています。

  • ビタミンC
    リンゴでも紹介しましたが、ビタミンCは肌を正常に保つ働きがあるコラーゲンの生成に欠かすことの出来ない栄養素です。ブルーベリーに含まれるビタミンCの量は決して多くはないものの、ビタミンCは熱に弱いという性質を持っているため、生食が可能なブルーベリーとの相性は非常に良いでしょう。
  • ビタミンE
    ブルーベリーに含まれるアントシアニンはポリフェノールの一種で抗酸化作用が認められています。その中でも非常に強い抗酸化作用を持ったビタミンEが豊富に含まれており、アンチエイジングに高い期待が持てるでしょう。ビタミンEは若返りのビタミンとも呼ばれる程老化防止の作用が強い栄養素です。
  • 食物繊維
    食物繊維には整腸作用があり、便秘の予防・改善だけでなく身体の様々な不調の解消に役立つ栄養素です。ブルーベリーの果実の中には無数の小さな種子が含まれており、果実を食べることでそれらの食物繊維を無駄なく摂取することができます。また、ブルーベリーには水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の二種類の食物繊維が含まれており、その含有量は100g換算で見ればバナナの2倍~2,5倍の量です。これらの食物繊維を同時に摂取することで小腸での糖の吸収を抑え、コレステロールのコントロールが可能となります。
  • 亜鉛とマンガン
    通常、果物や野菜には多くのビタミン・ミネラルが含まれていますが、他のベリー類と比較しても亜鉛とマンガンの含有量はブルーベリーがトップクラスです。どちらも生きていく上では欠かすことの出来ないミネラルであり、亜鉛は細胞の再生成を促す働きを持ち、マンガンは他のミネラル類をサポートする形で骨の形成や活性酸素の除去に役立ちます。

おわりに

いかがでしたでしょうか?今回ご紹介したリンゴとブルーベリー、お近くのスーパーで簡単にお買い求めいただけるのはもちろんですが、食べ合わせも非常に相性が良いため健康を考える方のみならず、運動やダイエットなどに取り組まれる方にも非常にオススメ出来る食材たちです。

例えば、カットしたリンゴとブルーベリーを少量ずつヨーグルトに入れて食べるのもいいでしょうし、さらに健康効果を高めたい方はプロテインなどの栄養補助食品と一緒にミキサーにかけてスムージーにして飲むのも良いでしょう。個人的には後者の飲み方がたんぱく質も一緒に補えるので、時間がない朝食時などにオススメです。

是非とも、「果物」を意識した食事を実践してみてはいいかがでしょうか。