ダイエットや筋トレのイメージが強い鶏むね肉ですが、実はただカロリーが低いだけの食材ではなく、毎日でも食べたい健康食材であることを皆さんはご存知でしょうか?スーパーでは牛肉や豚肉、鶏もも肉などの他の食材に比べて比較的安価であり、あまり美味しいというイメージが少ないかもしれませんが、調理次第ではとても美味しく食べることができるのです。

今回は、鶏むね肉に秘められた栄養素について、元パーソナルトレーナーの私が詳しくご紹介したいと思います。

鶏むね肉に含まれる栄養素とは?

鶏むね肉は高たんぱく低脂質であり、ヘルシーな食材として有名ですが、健康面や美容面でも嬉しい栄養素が沢山含まれています。ここでは、鶏むね肉の栄養素と期待できる健康効果についてご紹介します。

たんぱく質が豊富である

たんぱく質とは炭水化物・脂質と並ぶ「三大栄養素」の1つであり、筋肉や髪の毛、肌や内臓など、我々の身体を形成するありとあらゆる部分の材料となる栄養素です。

普段から運動を行っている方や筋トレなど身体を鍛える人にとって必要な栄養素であることは言うまでもありませんが、普段から運動を行わない方、美容や健康に気を遣っている方こそ意識的に摂取しなければいけない栄養素ではないかと私は考えます。

鶏胸肉は低カロリーでありながら、このたんぱく質が豊富に含まれています。皮を取った鶏胸肉100gに含まれるたんぱく質は22.8gほど。これはたんぱく質が豊富な食材で知られるささみとほぼ同じ含有量です。たんぱく質不足を補うために牛肉や豚肉を食べることは全く悪いことではありませんが、たんぱく質だけでなくカロリーまでも余分に摂れてしまうことを考慮すれば、ヘルシーな鶏むね肉に軍配が上がるといっても過言ではないでしょう。

また、鶏むね肉に含まれるたんぱく質は「動物性たんぱく」と呼ばれ、お豆腐などに含まれる「植物性たんぱく」と比べて含まれるアミノ酸の量が豊富です。アミノ酸が豊富ということは、一つの食材で多くのアミノ酸を摂取することが出来るので、その他の食材をあれもこれも食べなくて済むという訳です。

イミダゾールペプチドが含まれている

イミダゾールペプチドとは、鶏むね肉のたんぱく質の中に含まれているアミノ酸の「カルノシン」と「アセリン」が結合してできた成分ですが、優れた疲労回復効果と抗酸化作用があるということがわかっています。季節によって数千〜万kmもの長い距離を飛行する渡り鳥は、イミダゾールペプチドによる疲労回復作用によって長時間もの間飛行出来ているものとされているのです。

また、イミダゾールペプチドには「抗酸化作用」も期待できるため、身体的な疲労回復だけではなく、身体の老化や様々な不調の原因ともなる炎症などを防ぐ効果があります。抗酸化作用はアンチエイジングなどでも有名ですよね。

脂肪酸をバランス良く含んでいる

脂質が少ないことでも有名な鶏むね肉ですが、全く含んでいない訳ではありません。たんぱく質が様々なアミノ酸が集まって形成されるように、脂質も様々な種類の脂肪酸が組み合わさって出来ているのです。

この脂肪酸は大きく分けてエネルギー源になる飽和脂肪酸と、コレステロールを減少させる不飽和脂肪酸に分かれていますが、鶏胸肉の脂質はこの2種類の脂肪酸がバランスよく含まれています。

おわりに

今回は独特なパサパサ感から敬遠されがちな鶏むね肉の栄養と健康効果についてご紹介しました。まだまだご紹介したいことが沢山ある鶏むね肉ですので、今回をパート①として次回も詳しくご紹介出来ればと考えています。

運動するしないに限らず、多くの方に是非ともオススメしたい食材です。