歳だからしょうがない」という、半ば自分を言い聞かせるための最強の言葉がこの世には存在します。それは今回のお話、『薄毛』についても同様です。仮に若い時であれば、「何とかしなければ」と予防や対処をされていたにも関わらず、60歳を過ぎると先ほどの「歳だから…」という言葉で片づけてしまわれる方が非常に多いように感じます。

しかし、現代の日本は平均寿命・健康寿命ともに年々増加傾向にあり、『人生100年時代』という言葉まで出てくるようになりました。せっかく長く生きるのだから、どうせなら長い期間美しくありたいと思うのは普通なことではないでしょうか?

今回はそんな60代の皆さんが悩まれる薄毛の症状と原因について、様々な角度からご紹介致します

薄毛の始まりはいつから?

冒頭で「60代の薄毛に悩まれる皆さんへ…」と話しておりましたが、実は薄毛の始まりはもっと早い段階からスタートしています。一般的には30代後半から40代前半とされており、30代後半から本数が徐々に減り始め、やがて40代の後半になる頃には残った髪の毛がだんだん細くなり、抜け落ちてしまういます。「髪が薄くなってきた」と自覚し始めるのは丁度このタイミングが多い傾向にあります。

また、とある調査結果によれば自分が薄毛であると実感する女性は40代になると急激に増え、50代になるとその割合は25%まで増加します。50代・60代の女性の4人に1人は薄毛に何かしらの悩みを抱えていると言っても過言ではないでしょう。

しかし、悩みはするものの予防や改善のために何か対策をされる方の割合は非常に少ないことは冒頭でお話した通りです。

薄毛の原因はなに?

ズバリ、薄毛の原因とは何でしょうか?答えは『加齢』と『女性ホルモンのバランス』にあります。
女性の皆さんの多くが経験する更年期と閉経、これらが始まる前と終わった後では、ホルモンバランスの働きは大きく異なります。

代表的なものでは、『エストロゲン』の働きが大きく挙げられるでしょう。エストロゲンは生理中に多く分泌されるのですが、体内に水分を多く溜め込む作用があります。生理中に女性が浮腫みやすくなるのはこれのせいですね。他にも、髪の毛にハリやコシを与えてくれるのもエストロゲンです。閉経してエストロゲンの分泌量が減れば、それに伴って髪の毛はハリやコシを失い、細くて弱い髪の毛になってしまう訳です。

また、閉経に伴い女性ホルモンの分泌量が低下すると同時に、これまでは表に顔を出さなかった『男性ホルモン』のホルモン濃度が高まります。男性にも量こそ少ないが女性ホルモンが存在すように、女性にも男性ホルモンは分泌されています。これまでは気にならない量でも、女性ホルモンの濃度が低くなればそれに相反するように男性ホルモンの濃度は濃くなる為、男性型脱毛症(AGA)などと同じようなメカニズムで薄毛に陥りやすくなるという訳です。

今すぐできる対策は?

髪の毛が何で出来ているかは皆さんご存じでしょうか?答えは『たんぱく質』です。たんぱく質というのは髪の毛以外にもお肌、爪、血液、内臓など様々な細胞の形成に役立っております。つまり、たんぱく質は髪の毛の材料という訳です。

しかし、このたんぱく質は意識して摂取しないとなかなか必要な量を満たすことが難しいです。と言うのも、たんぱく質を多く含む食品(お肉・お魚など)を毎日摂取出来る方が少ないんですね。具体的な量でいうと、1日に必要なお肉やお魚はあなたの両手の平に乗るだけの量を摂る必要があります。あなたはこの量を毎日摂取できていますか?

自信のない方にお勧めしたいのが、『プロテイン』です。プロテインを日本語に訳すとたんぱく質になりますが、これは呼び方のみが同じなのではなく、意味も同じなんです。食事からしっかりたんぱく質が摂れる方は問題ありませんが、少しでも「少ない」と感じられた方は一度検討されてはいかがでしょうか?