空前のダイエットブーム、健康ブームに乗ってありとあらゆるスーパーフードやスーパーフルーツが様々なメディアで紹介されていますが、今、このコロナ渦で「バナナ」が再び注目を集めているのです。

チアシード、ルバーブ、モリンガ、聞いただけではどんなフルーツでどのよう効果が期待できるのかもピンと来ないフルーツに比べ、バナナと聞いてその姿や味を想像できない人はおられますでしょうか?それくらいに知名度も人気もあるこの果物が、改めて「健康に良い」と騒がれているのです。

今回は、そんな誰もが知るバナナの持つ栄養や健康効果について、元パーソナルトレーナーの私が詳しくご紹介したいと思います。

超優秀!バナナの持つ栄養素とは?

高い栄養価や吸収の速さから「アスリート食」としての地位を確立しているバナナですが、アスリートが選ぶ食材ということはそれだけメリットが多いということであり、アスリートの方ほど激しく運動していない我々にも、食べるメリットが沢山あるのです。

主要な栄養素は三大栄養素でもある糖質(炭水化物)ですが、糖質以外にもβーカロテン、ビタミンB群、ビタミンC、カリウム、食物繊維(ペクチン)、オリゴ糖など様々な栄養素を豊富に含み、健康を維持する上ではどれも有効的な栄養素と言えるでしょう。

また、このコロナ渦で注目を集めた背景には、バナナが持つ「トリプトファン」という物質の存在が大きく関わっています。必須アミノ酸の一つでもあるトリプトファンは、体内に入ると「セロトニン」という神経伝達物質を形成し、そのセロトニンを材料に「メラトニン」を生成します。このメラトニンは「ハッピーホルモン」とも呼ばれ、精神を安定させたり入眠作用があることで知られています。

そんなセロトニンの原料にもなるトリプトファン、そして合成時に必要になる「ビタミンB₆」の両方を含んでいるのがバナナなのです。

バナナを食べる最適なタイミングは?

これだけ優秀なバナナ、1日を通して常に食べていたいという風にお思いの方もおられるかもしれませんが、そこは注意が必要です。高栄養であるということは、それだけカロリーもしっかりあるということを忘れてはいけません。手軽に食べられるからこそ、食べ過ぎには注意が必要なのです。

バナナに含まれる糖質は果糖という種類であり、吸収が早く即効性のあるエネルギー源です。アスリートの方が練習や試合の前に食べるならまだしも、夕食後特に運動もしない我々が、仮に寝る前にバナナを食べた場合、即効性のあるエネルギーはどうなるのでしょうか?使い道がなく身体に脂肪として蓄えられてしまいますよね。

また、先ほどご紹介したセロトニンの分泌にはある程度の時間を要します。そのため、バナナを食べるタイミングは朝食時がベストではないかと考えます。朝食の定番でもある「ヨーグルト」や「シリアル」との相性も良く、無理なく食べることが出来るでしょう。

パーソナルトレーナーの私が最もオススメする食べ方はプロテインと一緒にスムージーにして飲む食べ方です。甘いプロテインとの相性が非常に良く、バナナから糖質、プロテインからたんぱく質と必要な栄養素を一度に摂取できるスムージーは、1日をエネルギッシュに過ごす一助となるでしょう。

おわりに

今回は、誰もが知るバナナの隠れた才能についてご紹介しました。

1年を通して入手が可能であり、それでいて安価なバナナは皆さんの健康維持の助けとなること間違いなしのフルーツです。是非ともお試し下さい!