ミネラルとは、たんぱく質・脂質・炭水化物などの三大栄養素に加え、ビタミンと共に数えられる五大栄養素です。身体を構成する主要な4元素(酸素、炭素、水素、窒素)以外のものの総称で無機質とも呼ばれ、代表的なものに「カルシウム」、「リン」、「カリウム」などがあります。
ミネラルの働きは「身体の組織を作る材料となる」だけでなく、各細胞の働きや機能の維持であったり、過剰に機能し過ぎないよう調節してくれる機能などもあるため、我々人間に限らず動物全般にとって欠かすことの出来ない栄養素なのです。
冒頭でも触れている身体を構成する主要な4元素(酸素、炭素、水素、窒素)はたんぱく質・脂質・炭水化物・ビタミン類のことを指し、身体の約96%を占めています。残りの約4%がミネラル類(無機質)となる訳ですが、このバランスが非常に大事なのです。
ミネラルは体内で合成できないため食物やサプリメントからバランスよく摂る必要があり、不足した場合は欠乏症やさまざまな不調を招きますが、摂りすぎた場合にも過剰症や中毒を起こすため過剰摂取には注意が必要です。
そのため、厚生労働省が定める「日本人の食事摂取基準(2015年版)」では、鉄、亜鉛、銅、マンガン、ヨウ素、セレン、クロム、モリブデンを微量ミネラル、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、リンを多量ミネラルとして摂取量などの基準を定めています。
現在地球上では118種類の元素が見つかっておりますが、なんとその内114種類がミネラルに該当します。さらにのそ114種類のミネラルの内、人間にとって不足すること健康的な害を及ぼすと言われるミネラルが13種類あり、それらを「必須ミネラル」と呼びます。
ミネラルの働きや効果はその種類の数だけ様々でありますが、いくつかの項目に大別が可能です。
ミネラルの効果・働き
- 骨・血液などからだの構成成分となる作用
- 酵素の働きをサポートする作用
- 体液の浸透圧・pHを調整する作用
- 神経・筋肉機能を正常に保つ作用
微量ミネラルの種類と効果
- 鉄、銅
貧血などを予防する機能 - 亜鉛、ヨウ素
成長促進、代謝や再生を促す機能 - セレン
老化や動脈硬化などのリスクを予防する機能 - クロム
糖尿病などのリスクを予防する機能 - マンガン
骨などの骨組織を正常に機能させる機能 - モリブデン
体内全般の代謝を促進する機能
多量ミネラルの種類と効果
- ナトリウム、カリウム
各細胞の働きや機能を維持・調節する機能 - カルシウム、リン、マグネシウム
丈夫な骨や歯を作り、それらを維持する機能
まとめ
今回はたんぱく質・脂質・炭水化物などの三大栄養素、そしてビタミンと同様に五大栄養素に数えられる「ミネラル」についてご紹介しました。
種類や効果が様々なだけに、その全てを把握しておくのは難しいかもしれませんが、我々人間にとって必要な必須ミネラルの働きを理解しておくことは、今後の生活を健康的に送るうえでとても有益なものになることでしょう。
偏食気味な方、最近疲れやすくなった、イライラすることが増えたというような方ももしかしたら原因はミネラルの不足にあるかもしれません。
この機会に一度食事内容を見直してみましょう。