「秋の味覚と言えば?」と聞かれれば多くの方の頭の中で思い浮かべられる食材の一つに「サツマイモ」があるのではないでしょうか?焼いても、蒸しても、煮ても美味しいサツマイモですが、近年巷でブームとなりメディアでも取り上げられるようなスーパーフードなどと比べると、我々の生活に馴染み過ぎている分、サツマイモ本来の凄さを見過ごされている方も多いのではないかという印象です。

サツマイモには食物繊維が豊富」というのは、少し詳しい方ならお分かりかと思いますが、サツマイモがもつ栄養成分、健康効果はそんなもんじゃありません。

今回はそんな今がまさに旬であるサツマイモについて、栄養成分や健康上のメリットなど、詳しくご紹介させていただきたいと思います。

サツマイモがもつ栄養成分・健康効果とは?

  • 食物繊維(100gあたり1.8g)
    食物繊維には水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の2種類が存在しますが、サツマイモには後者である不溶性食物繊維である「セルロース」が特に豊富に含まれています。腸内の善玉菌を増やし、腸内環境を整えるなどの働きがあるため、「便秘予防」にの期待が出来るでしょう。
    また、食後の血糖値の急激な上昇を抑える役割や血中コレステロールを体外に排出する役割があるため、「生活習慣病の予防・改善」にも期待が持てるでしょう。
  • ビタミンC(100gあたり25㎎)
    ビタミンCは体内での「コラーゲンの生成」に欠かせない貴重な栄養素です。肌の健康を維持するとともに、免疫力を高めて風邪などの病気にかかりにくくなるというメリットがあります。
    また、ビタミンCがもつ抗酸化作用が体内での活性酸素を取り除いてくれる役割を担っているため、心血管系疾患の予防にも期待が持てます。
  • β-カロテン(100gあたり40㎍)
    β-カロテンは体内での必要な時に必要な分だけビタミンAに変換されるという特徴を持っています。「プロビタミンA」とも呼ばれるこの栄養素は、目や皮膚の粘膜を健康に保ったり、抗酸化作用を持っているので、有害な活性酸素を消去し、老化抑制の働きが期待できます。

サツマイモの茎にも栄養がある?

スーパーなどの店頭で販売されるサツマイモは基本的に実のみですが、ご自宅で家庭菜園や畑を使って栽培・収穫される方の場合は、実と一緒に茎も手に入るため、「食べていいのか?」と疑問に思われる方も中にはおられるかもしれません。

実際のところ、サツマイモの茎は食べることができます。茎に含まれる栄養成分は実と同じく風の予防や老化防止にもつながるビタミンCや、抗酸化作用によって生活習慣病の予防にも役立つポリフェノールなども豊富に含むため、むしろ食べたほうが良いと言えます。

あまりクセがなく食べやすいため、ご家庭で調理される際はおひたしや煮物で召し上がられると良いでしょう。

さいごに

今回は秋の味覚の代表とも言える食材、「サツマイモ」についてご紹介しました。

冬の訪れを告げる食材とも言われていますが、現在は栽培方法の確立により1年を通して入手が可能な食材となりました。1日1食、1品をサツマイモで補うことは、美味しいという味覚を満たす以上に皆さんの健康に良い効果をもたらします。

今が旬の食材ですので、是非とも意識されてみてはいかがでしょうか?