我々日本人であれば一度は口にしたことがある、もしくは納豆特有のにおいや粘り気、味が苦手な方でもその存在を知らない方はおられないのではないでしょうか。

納豆は健康に良い」というのは、皆さん何となくでご存知かとは思いますが、一体納豆の何が我々の身体に良いのかをご存知ですか?

健康効果、美容効果、調理の手軽さ、コストパフォーマンス、どれをとっても納豆の右に出る食材はないのではないかと思う程に優れたこの食材、「納豆」について、本日はご紹介させていただきます。

そもそも納豆とは?

納豆とは、茹でた(煮た)大豆を納豆菌で発酵させた「発酵食品」です。

現在はスーパーやコンビニで当たり前に手に入るお手軽食材ですが、昔は冷蔵庫もない時代、食べきれなくなった大豆を藁に包んで保管していたら、数日後、大豆が自然発酵していとを引いており、それを食べてみたら美味しかったというエピソードがあります。(諸説あります)

現在市販されている納豆はこのエピソードに出てくるような自然発酵ではなく、ほとんどの場合で人工的に納豆菌を培養して作られています。

上記の納豆菌ですが、実は藁や枯れ草、土中など日本のありとあらゆるところに存在している菌であり、大豆との相性が抜群な菌でもあるのです。

一見すると納豆にばかりスポットライトが向けられてしまいがちではありますが、納豆菌だけが凄いのではなく、そもそも大豆本来の栄養価の高さもさることながら、その高い栄養価を納豆菌が底上げしているようなイメージを持っていただけると良いですね。

具体的な栄養素で言うと、大豆が納豆菌によって発行する過程で「ポリアミン」や「ビタミン」など両者が持っている栄養素の数を増やしたり、大豆と納豆菌が合わさることで「ナットウキナーゼ」や「ビタミンK₂」などの新たな栄養素を生み出しているのです。

納豆がもたらす健康効果とは?

納豆が持つ健康上のメリットは様々ですが、今回はその中でも特に知っておいて頂きたいメリットを3つご紹介します。

骨を丈夫にしてくれるビタミンK₂

納豆に含まれる「ビタミンK₂」が血中のビタミンK₂濃度を高め、運動や日常生活などあらゆる場面での骨折のリスクを下げてくれます。骨折のリスクを下げるということは、言い換えれば「骨粗鬆症」のリスクを下げるということでもあり、骨密度の低下が見られやすい高齢期や更年期前中後の女性にも嬉しいですね。

血栓症抑制効果

納豆に含まれる「ナットウキナーゼ」には、血栓の主成分に直接働きかけることで血栓自体を溶解する作用を持ちます。その効果は病院などで点滴として使用される血栓溶解剤に匹敵するほどだとも言われており、1日1回食べるだけで心筋梗塞や脳梗塞といった血栓症に関わる重度の疾患を予防することが出来るのです。

アンチエイジング効果

加齢によって低下する機能は多々ありますが、その中でも若い頃に比べて顕著に差が現れるのが「アンチエイジング」、つまり「新陳代謝」ではないでしょうか。若返りとも言い換えることが出来ますが、納豆に含まれる「ポリアミン」には細胞分裂や増殖に欠かせないアンチエイジングの成分ですが、加齢により生産作用は落ちてしまいます。しかし、納豆を食べることでそのポリアミンを補うことが出来るのです。

おわりに

今回は我々日本人の生活に馴染みの深い発酵食品、「納豆」についてご紹介しました。

冒頭でも紹介した通り納豆は納豆自身がもつ栄養素もさることながら、何よりも調理の手軽さやコストパフォーマンスなど他の高たんぱく質食材と比べてもトップクラスの実力をもつ食材です。

好き嫌いがはっきり分かれる食材ではありますが、味やにおいが平気な方は是非とも毎日食べたい食材です。