新型コロナウイルスの猛威が未だに続く昨今、個人の体調管理・健康管理はこれまで以上に重要視されるようになっています。そんな中、「免疫力」という言葉をキーワードに様々な食材・食品に注目が集まっていますが、今回ご紹介する「赤ワイン」もその1つの食材であることを皆さんはご存知でしたか?

ワインと聞くと、「アルコールは身体に悪い」や「ダイエット的に見ても良くない」という風に考えておられる方も多いかもしれませんが、正しく摂取すればメリットの方が大きい優秀な食材です。今回はそんな誤解も多い赤ワインの健康効果について、ご紹介したいと思います。

赤ワインに含まれる栄養成分とは?

赤ワインの原料には主に「黒ブドウ」と呼ばれる品種が使用されています。実・果皮・種の全てを一緒に仕込むのが特徴で、ワインの赤色は果皮の「アントシアニン」の成分に由来しています。

このアントシアニンは、ポリフェノールの一種であり、ポリフェノールには強い「抗酸化作用」があり、動脈硬化やがん、老化の予防効果が期待できます。また、「レスベラトロール」という物質には、認知症やアルツハイマー型認知症の予防効果も期待されています。ポリフェノールはブドウの果皮や種子に多く含まれており、ブドウを丸ごと発酵・熟成させる赤ワインは、果皮と種子を除いて発酵させる白ワインに比べて、ポリフェノール量が多いのです。

つまり、ビールなどのその他のアルコール製品と比べても健康効果が高いことは言うまでもないでしょう。

赤ワインの健康効果とは

上項でも少し触れましたが、それ以外にも沢山ある健康効果について、こちらでもご紹介したいと思います。

  • 動脈硬化を予防する
    悪玉コレステロールといわれるLDLコレステロールがあるが、ワインを摂取することでLDLが体内で酸化されにくくなり、動脈硬化を防ぐことが証明されています。
  • 抗酸化作用が強い
    ワインにはアントシアニンやタンニン、カテキン、レスベラトロールなど何種類ものポリフェノールが含まれるため、強力な抗酸化作用があります。抗酸化作用はアンチエイジングにも期待が出来るため、冷え性対策、美容効果にも効果があるでしょう。
  • 脳機能の改善に役立つ
    上項でも触れたように、ワインに含まれるポリフェノールが、脳の神経細胞を保護・脳機能を改善し、認知症などの症状に対して有効に働くことが分かっています。

赤ワインの理想的な飲み方

健康効果の高い赤ワインですが、そこだけを切り取って何杯も飲むのはいけません。赤ワインの効果を高めるには、無理せずたしなむ程度に飲むことが大切と言えるでしょう。

まず1日に飲むワインの適量は、グラス2杯が目安とされています。これは、厚生労働省が提唱している「1日の適度な飲酒は、純アルコールで20g程度」というガイドラインに則したものです。飲み過ぎは健康によくないだけでなく、アルコール依存症などのリスクを高めてしまいます。お酒が苦手な方、あまり好きではない方は無理して摂取する必要はありません。料理と併せて楽しむ程度が理想的です。

また、1日に20gとありますが、何も毎日飲む必要はありません。週に2~3日はアルコールを摂取しない日を設けたり、21時以降の飲酒は睡眠の質を下げる恐れがあるので控えるなどの配慮が必要ですね。

おわりに

今回は「赤ワイン」に関する健康効果についてご紹介しました。アルコールで一括りにされて悪いイメージばかりが先行しがちな食品ですが、正しく摂取すれば嬉しい健康効果もあることが分かりましたね。ダイエットをする方も、1日1杯程度であればメリットの方が大きいので、無理のない範囲で試してみてはいかがでしょうか?