疲れたら、つい甘いお菓子に手がのびる。
そんな経験はございませんでしょうか。そんな習慣は今すぐきっぱりやめましょう。
疲れたときに甘いものがたべたくなる原因は?
たしかに、疲れた時にチョコレート、クッキー、ケーキといった甘いお菓子を食べると、
疲れが吹き飛ぶように感じます。
身体の疲れを感じると、脳は空腹のシグナルを出し、食事によってエネルギー不足を補おうとします。とくに甘いもの(糖分)が欲しくなりますが、その理由は、糖分は体内で素早くエネルギーに変わるため、一時的に疲れがとれやすいからです。
しかし、その効果も長くは続きません。2~3時間もすれば糖分が消化されてしまい、また疲れを感じるようになります。こうして、疲れを感じるたびに甘いお菓子で疲れを解消しようとして、ムダにカロリーをとってしまうという悪循環に陥ってしまいます。
疲れた時は甘いものではなくクエン酸
疲労は、酸化ストレスによって細胞がダメージを受けた際に生じます。疲労を回復させるには、ダメージを受けた細胞を修復することが大切です。その修復に必要となるエネルギー源として、「ATP」と呼ばれるアデノシン三リン酸があげられます。ATPは体内でも作り出されており、その作り出す働きはATPサイクル、別名「クエン酸回路」と呼ばれています。
クエン酸は、クエン酸回路を活性化させるのに役立つ成分であり、疲労を回復させるには欠かせない成分となっているのです。
疲労の早期回復に役立つ以外にも、クエン酸には血液をサラサラにする働きや、低血圧や動脈硬化を予防する働き、さらにはミネラルの吸収を促進させる働きなどさまざまな健康効果があります。
そんな健康促進に役立つクエン酸は、レモンやグレープフルーツなどの柑橘類や、キウイやイチゴ、梅干しなどに含まれています。これらを積極的に摂取することで、疲労回復に役立てることができます。
クエン酸が多く含まれる食品
食品 | クエン酸量(%) |
梅 | 約1.6~4% |
温州ミカン | 約0.7~1.1% |
バレンシアオレンジ | 約0.6~1.1% |
グレープフルーツ | 約0.9% |
夏ミカン | 約0.9~1.2% |
レモン | 約6~7% |
パインアップル | 約0.51%~0.85% |
終わりに
手軽に補給できるのは、柑橘類の果物や果汁です。甘酸っぱい味が疲れを癒してくれます。
疲れたら甘酸っぱいもの、これが疲労回復の秘訣です。お菓子でもオレンジジュースやグレープフルーツを使ったケーキ、タルトシャーベットがおすすめです。他のスイーツに柑橘系果物4分の1個程度添えてもいいですね。