近年の健康ブーム、ダイエットブームによりあらゆるところで「バランスのとれた食事を意識しましょう」というフレーズを目にするようになりましたが、皆さんは一体どんな食事が「バランスのとれた食事」がお分かりになりますか?

バランスが取れているとなると、ご飯があって、お魚があって、味噌汁があって…もしくは脂っこい料理は避けたり、お酒は控えましょうだとか…人によって様々な意見が出てきそうですね。

そこで今回は、多くの方のダイエットや健康をサポートしてきた元パーソナルトレーナーの私が健康を維持する上で押さえておきたいポイントと共に、バランスのとれた食事についてご紹介したいと思います。

バランスのとれた食事の定義

バランスのとれた食事とは、如何に「栄養素」を過不足なく摂取できているかを指していると考えていいでしょう。ごはんやパンなど穀物類の「主食」をベースに、お肉やお魚、卵、大豆などのたんぱく質がメインの「主菜」、野菜、きのこ、海藻などの「副菜」、そして「汁物」を組み合わせた定食が理想的です。さらに言えば、一日に必要な摂取カロリーを把握した上で、カロリーをとりすぎない工夫をすれば、ほぼ完璧と言えるでしょう。

つまり、我々日本人が古来より親しみのある「和食」が上記のバランスを最も満たしている食事であると言えます。

バランスを揃える際に意識する3つのアルファベット

トレーニングの現場やトレーナーの間では普通に使われますが、一般的にはあまり馴染みのない言葉として「PFCバランス」というものがあります。

これは、主要三大栄養素でもある「たんぱく質(Protein)」「脂質(Fat)」「炭水化物(Carbohydrate)」の英語表記の頭文字を取ったものであり、各栄養素をバランスよく摂取することが、結果的に健康的な食事に繋がるというものです。

  • たんぱく質(Protein)
    お肉やお魚、卵、大豆などのたんぱく質がメインとなる食材のことであり、我々の身体を形成する上で欠かすことの出来ない栄養素です。PFCの中で最も不足しやすい栄養素でもあります。
  • 脂質(Fat)
    不飽和脂肪酸や中鎖脂肪酸といった身体に良い脂質を指し、青魚やオリーブオイル、MCTオイルなどに多く含まれています。摂り過ぎによるカロリー過多に注意が必要です。
  • 糖質(Carb)
    ごはんやパンなど穀物類など、食事の中で主食となる食材のことを指し、一番不足しにくい栄養素、言い方を変えれば最も摂り過ぎてしまう栄養素と言えるでしょう。

PFCバランスを意識した低脂質な食事を心がける

上記で紹介した栄養素は、我々が健康的な生活を送るうえでどれも欠かすことの出来ない大事な栄養素です。しかし、どれか一つに偏り過ぎた食事や、何かを摂取しないような食事はバランスのとれた食事とは言えないでしょう。そこで意識していただきたいのが以下のポイントです。

高たんぱく質な食材を必ず食べる

これまでにも紹介しておりますが、高たんぱく質な食材とはお肉やお魚といった食材です。1日3食食べるのであれば、3食共に必ず「たんぱく質が多く含まれている」と言える食材を選ぶようにして下さい。毎日毎日お肉やお魚を食べるのがしんどいという方は、「プロテイン」などの栄養補助食品を積極的に活用するのも一つでしょう。

脂質は抑え気味で丁度いい

脂質の1gあたりのカロリーはたんぱく質や糖質のカロリーに比べて2倍程あるため、簡単にカロリーが摂れ過ぎてしまいやすいというデメリットがあります。いくら健康に良いとされる不飽和脂肪酸や中鎖脂肪酸であっても、摂り過ぎてしまえば意味が無いのです。全く摂らないというのはいけませんが、PFCの中では抑え気味にするのが丁度良いでしょう。

糖質はバランスを見て調整する

糖質はPFCの中で最もエネルギー効率の良い栄養素であり、普段我々が生活を送る上でガソリンの役割を果たしています。普段から激しい運動や肉体労働をされる方であればそれなりに量を摂取しても問題ないでしょうが、あまり動かない方が左記のような方と同じ量の糖質を摂取するのはナンセンスです。その日その日で活動量は変わってくると思いますのです、日によって調整するのがベストでしょう。

おわりに

今回は意外と知らない「バランスのとれた食事」についてご紹介しました。

トレーナー目線で紹介したこともあり、少しダイエット寄りな所もありますが、健康的な食事を意識する上では知っておいて損はないかと思います。

少しでも参考になれば幸いです。