変形性肘関節症(へんけいせいひじかんせつしょう)」をご存じでしょうか?現役、もしくは過去にスポーツをされていた方、もしくは身体を酷使するような重労働されていた方が60歳を過ぎる頃に多く発症するものです。

本日は、そんな遠いようで身近に潜んでいる変形性肘関節症についてご紹介します。

変形性肘関節症の原因は?

冒頭でも少しご紹介しましたが、長期間に渡って肘関節を酷使するようなスポーツを行っていた方、大工さんなどの職人さんで同じ様な動作を繰り返し行うような方に多くみられる症状です。長期間の肘関節の酷使により、肘の軟骨がすり減り、普段は顔を出さない骨棘が出来ることにより、痛みや可動域に制限をきたします。

変形性肘関節症の症状は?

痛みの度合いは人それぞれですが、最初はスポーツや作業の後に痛む程度ですが、酷いものだと痛みで肘関節の可動域に制限がかかり、日常生活に支障が出ることも少なくありません。症状が悪化すれば、顔に手が届きにくくなったり、肘が完全に伸びきらなくなったりしてしまいます。

また、肘の内側を強く押したり衝撃が加わると、ピリッと電機が走ったように感じるのも特徴の一つです。薬指や小指に痺れを感じたり、握力が弱くなるような、注意が必要です。

変形性肘関節症の治療法は?

多くの関節の場合、症状が軽い場合には投薬や理学運動療法といった保存的療法で症状が和らぐことが多いとされています。しかし、痛みが継続したり、変形性肘関節症のように関節の変形が進行するような場合には、人工関節置換手術などが必要になってくるでしょう。

①保存的治療

体重が常にかかるような股関節や膝関節と違い、何か特別動かさない限りは関節に負担がかかることはありませんので、基本的には痛みを感じた時点で出来るだけ安静にして動かさないことが大事になってきます。抗炎症剤の投与、抗炎症薬の服用、湿布や温熱療法などで痛みを改善します。

②手術的治療

初期段階では保存的治療を行いますが、それでも改善が見られない場合、症状が持続・悪化して骨の変形が進むような場合には、手術を勧められるでしょう。痛みの原因である骨棘を取り除き、関節の動きをスムーズにするものや、プラスチック出来た人工関節に置き換えるような手術があります。

変形性膝関節症の予防方法は?

一度症状が出てしまったら、まずは安静にして痛みが無くなるのを待ちましょう。整形外科の受信や保存的治療の中の理学療法の一環として、筋力トレーニングが挙げられます。これは痛みの発症部位である筋肉を直接鍛えるのではなく、その周辺の部位を鍛えることで出来るだけ肘に負担をかけなくて済むようなアプローチが有効的です。

おわりに

本日は変形性肘関節症についてご紹介しました。

放っておくと取り返しのつかないことにもなり得るので、痛みを感じた際にはなるべくそのままにせず、お近くの整形外科で診てもらうようにしましょう。受信する際、発症原因や日時など、出来るだけ詳しく説明できるようにメモを取っておかれるといいですね。