メチオニンの基本情報

必須アミノ酸」の一つであるメチオニンは、体内で合成することが出来ないアミノ酸のため、必ず食事から摂取する必要がある栄養素です。

牛肉や鶏肉といった肉類、マグロやカツオなどの魚介類、牛乳やチーズなどの乳製品、大豆や納豆などの豆類など、様々な食材に含まれています。

メチオニンの効果・効能

  • 肝機能を強化する
    メチオニンには、肝臓の老廃物や毒素などを体外に排出する働きがあり、代謝の促進に寄与します。代謝が上がることで血液中のコレステロールを効率よく燃焼させ、肝臓に脂肪が蓄積しにくくしてくれるのです。また、アルコールや脂肪分の多い食事を過剰に摂取することで引き起こされる脂肪肝を防ぐなど、長いスパンで見れば肝硬変や動脈硬化などに繋がる恐れのある疾患の発症リスクを引き下げます。
  • アレルギー症状の緩和
    メチオニンは、アレルギーを引き起こすヒスタミンの血中濃度を低下させる働きも担っています。ヒスタミンとは、動物の組織内に広く存在する化学物質のことであり、普通は不活性状態にありますが、けがや薬により活性型となって血管拡張を起こし(発赤)、不随意筋を収縮します。
  • 老化防止
    ビタミンでは強い抗酸化作用を持ったビタミンEやビタミンCが有名ですが、アミノ酸ではメチオニンがそれにあたります。細胞の老化防止や免疫力を維持するための健康維持に寄与するなど、抗酸化作用の強いミネラル、セレンの運搬に欠かせないアミノ酸です。

メチオニンを多く含む食材

冒頭でも触れておりますが、肉類や魚類、乳製品に豆類など、幅広い食材に含まれています。

その中でも特に今が旬のカツオやカシューナッツなどのナッツ類に多く含まれていることが分かっています。

メチオニンの過剰症

適切な摂取量の範囲では特に問題もなく、むしろ健康な身体を作るサポートをしてくれるメチオニンですが、過度な摂取には注意が必要です。

吐き気や嘔吐、低血圧やめまいなどの副作用が報告されており、特に妊娠中の方の摂取については安全性が確立されていないので、むしろ摂取を控えめにする方が好ましいでしょう。

また、持病などの疾患をお持ちの方に関しては、例えば肝機能障害などを悪化させる相互作用のリスクもあるため、先ずはお医者さんに相談をして下さい。

おわりに

今回は必須アミノ酸の一つでもある「メチオニン」についてご紹介しました。

肝臓の調子を整えたり、高血圧や動脈硬化のリスクを引き下げる効果が期待できる貴重なアミノ酸ではりますが、過剰な摂取が原因で逆に症状を悪化させることもあるので、やはりバランス良く摂取する必要があるかと考えられます。