料理の旨味成分と言われるグルタミン酸とサプリメントのグルタミン。両方似たような名前で同じだと思っている方もおられるのではないかと思いますので、違いについて解説したいと思います。

グルタミン酸とグルタミンの違いは?

グルタミン酸とグルタミンは残念ながら全くの別物です。確かに旨味効果のあるアミノ酸もあり、グルタミン酸はその代表的なアミノ酸と言えます。しかし決定的に違うのは「グルタミン酸」と「グルタミン」は全く異なるアミノ酸であるということです。もちろんグルタミン酸も体たんぱくを作っている大切な20種類のアミノ酸の一つでありますが、単独での効果は特に期待ができません。一方、グルタミンは胃腸のエネルギー源となるほか、筋肉の分解を抑制、筋肉合成の促進、成長ホルモンの分泌を促進させるなど、単独でも様々な効果が期待できるアミノ酸です。

そして旨味調味料に使われているのは「グルタミン酸ナトリウム」すなわちグルタミン酸です。

このグルタミン酸は単独では健康にプラスになるような効果、効能は特にみとめられておらず、決して、プラスになるような効果、効能は認められておらず、決して旨味調味料を大量にふりかけたらといって元気になったり、筋肉が隆々になったりすることは絶対にありません。

そもそもグルタミンとグルタミン酸はその分子構造がよく似ていることから名称もよく似ていて、アミノ酸に詳しい人でも混同していることが多いです。実際に、グルタミンを長時間水に溶かして放置すると徐々にグルタミン酸へと変化していきます。すなわち、グルタミンとしての効果が失われます。逆にグルタミン酸をグルタミンへと変化することはなかなかできません。

終わりに

グルタミン酸とグルタミン、全く別物だと理解していただけましたでしょうか。

グルタミン酸は単独での効果は期待できませんが、必要なアミノ酸でもあります。

名前は似ていていも全く異なるグルタミン酸とグルタミンの違いを理解し、正しいサプリメンテーションを行いましょう。